職員同士だけでなく利用者との関係性も重要

多くの職員が働いている介護の現場では、人間関係にまつわるさまざまな課題や懸案事項が発生しているのも事実です。高齢化社会の進行もあり、人材確保や人材育成に向けての取り組みがますます求められる中、速やかな対処が求められています。人間関係の悪化は、連携のミスや不十分さに起因するケースも少なくありません。ハードワークであることもさることながら、介護の現場で働く職員同士のちょっとしたいざこざや仲違いが原因になる場合もあります。

介護職員自身の、介護に対する価値観や考え方においては十人十色といえます。利用者の視点に立ち、完璧ともいえるくらいサービスの質を追求する職員がいる一方で、ほどほどという姿勢で介護に臨む職員もいます。ここで大切なのは、それぞれの主張を否定するのではなく、互いに理解し合うことです。職場には、性格が合わなかったり苦手なタイプがいたりすることも往々にしてあります。だからといって、過度に拒絶するようなことは避けた方が賢明です。

どのような職員であろうと互いに協力し合わなければ、施設を安定して運営することが難しくなります。職員同士の人間関係はもちろん、介護職は利用者との関係性も重視する必要があります。利用者と良好な関係を構築するためには、傾聴や受容の姿勢を持って接することが大切です。ときに、同じ話を繰り返す利用者も少なくありませんが、そのようなときも耳を傾けて共感するようにしましょう。そして、他人の悪口や噂話にはできるだけ参加しないようにします。どうしても回避できない場合には聞き役に徹し、不用意な発言はしない方が無難です。